こんにちは!管理人です。
マイナンバーカードをスマホに搭載するサービス「スマホ用電子証明書」が 2023年5月11日 より開始されました。
マイナンバーカードを持ち歩かなくても行政・民間サービスの各種申込ができるという点では便利になる場合がありますが、スマホを機種変更する時や売却する時などには適切に手続きをしなければ第三者に情報が悪用されるといったケースにもなりかねません。
マイナンバーカードをスマホに搭載する「スマホ用電子証明書」サービスとは、果たして便利なサービスなのでしょうか?
スマホ用電子証明書とは?
マイナンバーカードのICチップに格納されている署名用電子証明書を使い、スマホに新たにスマホ用電子証明書を搭載するサービスです。
スマホ用電子証明書をスマホにセットアップしておけば、マイナンバーカードなしでマイナンバーカード関連のサービスの利用や申込ができるものとされています。
マイナンバーカードの発行時に、住民基本台帳用暗証番号(数字4桁)・券面事項入力補助用暗証番号(数字4桁)・利用者証明用電子証明書暗証番号(数字4桁)・署名用電子証明書暗証番号(英数字6文字以上16文字以下)それぞれの暗証番号を設定します。
スマホでマイナンバーカードを読み込み利用する場合はサービスによりこれらの暗証番号を入力しますが、スマホ用電子証明書を利用する場合は暗証番号の代わりにスマホの生体認証を使う事も可能ともされています。
2023年5月11日より、まずは Android スマートフォンから開始され、iPhone も開始を予定しています。
スマホ用電子証明書に対応するスマートフォンはマイナポータルのサイトにて公開されています。
お使いの機種がスマホ用電子証明書に対応している場合に、スマホ用電子証明書サービスを利用することができます。
- スマホ用電子証明書搭載サービス|デジタル庁
https://www.digital.go.jp/policies/mynumber/smartphone-certification/ - スマホ用電子証明書に対応しているスマートフォンを教えてください。 | よくある質問|マイナポータル
https://faq.myna.go.jp/faq/show/7261?site_domain=default
スマホ用電子証明書を使うメリットとデメリット
スマホ用電子証明書を使うメリットは、マイナンバーカードなしでマイナンバーカード関連のサービスの利用や申込ができる事です。
2023年5月11日時点で以下のようなサービスがラインアップされていますが、サービスの開始次期は予定とされているサービスもあります。
- オンライン申請
- 子育て支援
- 引越し
- 確定申告
- 自己情報の閲覧
- 薬剤・健診情報
- 母子健康手帳
- お知らせ
- 予防接種
- 各種民間サービスの申込・利用
- 銀行・証券口座開設
- 携帯電話申込
- キャッシュレス決済申込
- その他
- コンビニ交付
- 健康保険証
一方で、スマホ用電子証明書を搭載したスマホの電源が落ちてしまったり、スマホを紛失したり、これらのサービスを利用したい時にスマホが手元に無いと言ったことも時にはあるかもしれません。
スマホ用電子証明書を搭載したスマホが手元になければサービスを受けることができない可能性があります。
また、スマホ用電子証明書を搭載したスマホを紛失した場合(または盗難にあった場合)には、一時利用停止手続きを行う必要があります。
紛失・盗難以外にも、機種変更などによりスマホを下取りに出す場合や売却する場合、破棄する場合、修理に出す場合などには、スマホ用電子証明書の失効手続きが必要となります。
上記はあくまでも一例ですが、スマホが手元から離れる際には一時利用停止手続きまたは失効手続きを行う必要があることは忘れてしまいがちなポイントでデメリットになる可能性があります。
機種変更時にはスマホ用電子証明書の失効手続きが必要
今使っているスマホを新しく機種変更する場合、スマホ用電子証明書の失効手続きをしなければなりません。
iPhone や Android スマートフォンを初期化すればいいのでは?と思う人も多いかもしれませんが、スマホ用電子証明書はスマホの初期化では削除できない仕様となっています。
スマホ用電子証明書の失効手続きはマイナポータルから行うことができますので、スマホを初期化する前に失効手続きを行う必要があります。
スマホ用電子証明書の失効手続きは機種変更時にスマホ販売員等(他人)が代行してくれるものではなく、必ず本人にて手続きするようにと記載されています(スマホ用電子証明書の失効手続きを本人で行うことは法律上の義務のようです)。

スマホ用電子証明書を搭載しているスマホを下取りに出したり売却するなど手放す場合は失効手続きを忘れず行うようにしないといけませんね。
忘れそうだしめんどくさそう・・・
失効手続きの手続きの詳細や方法について、詳しくはデジタル庁のホームページ「スマホ用電子証明書を登録しているスマートフォンの利用をやめるときの手続」をご覧ください。
フリマアプリ等で失効手続きを行うよう呼びかける動き
スマホ用電子証明書は初期化だけでは削除できない仕様により、フリマアプリのメルカリやオークションサイトのヤフオク!では、スマホ用電子証明書を搭載したスマホを出品する場合にはスマホ用電子証明書の失効手続きを行うよう案内しています。
この案内は出品する人向けの案内になりますが、購入する人にとっても重要なことです。
スマホ用電子証明書が搭載されたままのスマホを買ってしまうこともあるからです。
フリマアプリは不要となったものを手放すには手軽な手段ですが、手軽ゆえにスマホ用電子証明書の失効手続きも忘れたまま出品してしまうこともあるかもしれません。
これからのフリマアプリでは「初期化済み」「アクティベーションロック解除済み」等に加えて「スマホ用電子証明書失効手続き済み」ということも確認して出品(購入)したほうが安全に取引できるようになるかもしれません。

フリマアプリでスマホを出品・購入する場合に確認する事項が増えますね・・・
出品するのも購入するのもめんどくさそう・・・
- 【ご注意】スマホ用電子証明書(マイナンバーカード)を搭載した中古スマートフォンの出品について -お知らせ – ヤフオク!
https://auctions.yahoo.co.jp/topic/notice/other/post_3528/ - スマホ用電子証明書(マイナンバーカード)を搭載したスマートフォンの出品について
https://jp.mercari.com/notifications/news/2125
スマホ用電子証明書をスマホに搭載するのは見送ることに
管理人としては携帯電話がマイナンバーカードで申込できると言う点で興味を持っていましたのでスマホ用電子証明書にも興味を持っていたのですが、詳細が発表されても今の時点で何が便利なのかわかりません。
むしろ機種変更する際やスマホを売却する際の失効手続き、紛失した際(または盗難にあった際)の一時利用停止手続きなど、手間ばかりかかってデメリットのほうが多いように感じます。
スマホ用電子証明書を搭載したスマホでしかマイナポータルにログインできないなんてことにならない限り、今の時点ではスマホ用電子証明書をスマホに搭載する必要はないかなと個人的には思いました。
何かの手続きでマイナポータルにログインしなければならないなど、必要な時にマイナンバーカードを読み込めばいいんじゃないかと(笑)。
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