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対応周波数帯ロック(バンドロック・バンド縛り)について

こんにちは!管理人です。

先日、総務省のホームページにて競争ルールの検証に関するWG(第26回)が公開されて話題となりました。

その中の配布資料4「携帯電話端末が対応する周波数の現状について」には、スマホの対応周波数帯の問題・2020年〜2021年頃に出荷されたスマホの対応周波数帯と携帯各社の対応状況・消費者センターに寄せられた意見など、スマホ業界の抱えている対応周波数帯ロック(バンドロック・バンド縛り)問題についてまとめられています。

携帯電話端末が対応する周波数の現状について 資料イメージ
携帯電話端末が対応する周波数の現状について 資料イメージ

「公正取引委員会令和3年度調査における記載」のページにはキャリアとメーカーの考え方についてさらっとしつつも考えさせられるような、、、かなり興味深いものが記されていました。

主にキャリアから発売されている Android スマホについての話題となりますが、SIMロックを解除したとしても他社の回線では思うように使えないという現状があり、ユーザーの利便性に欠けることから(管理人も含め)個々に思うことがあり話題となったのかもしれません。

この記事では、総務省の資料を参考にしながら、管理人が最近購入した Galaxy S21 5G(総務省の資料の端末リストにも記載あり)を例に対応周波数帯ロック・SIMロックなどについて記載してみたいと思います。

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SIMロックとSIMロック解除について

対応周波数帯ロック(バンドロック・バンド縛り)の話をする前に簡単にSIMロックとSIMロック解除についておさらいしたいと思います。

SIMロック解除とは、SIMロック状態を解除するものとなります。

例えば、NTTドコモで購入したスマホはSIMロックされています(2021年10月1日以前のスマホが対象)が、SIMロック解除手続きを行うことで、au・ソフトバンク・楽天モバイル等の他のキャリアを利用することができます(スマホの対応周波数帯により使えないキャリアもあります)。

※SIMロック解除について詳しくは次のページに記載しています。

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対応周波数帯ロック(バンドロック・バンド縛り)とは

前項で「スマホの対応周波数帯により使えないキャリアもあります」と記載しましたが、スマホ本体が対応している対応周波数帯によってはNTTドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイル等のキャリアが使いづらい場合があります。

管理人が2022年2月に購入した Galaxy S21 5G を例に挙げてみます。管理人の購入した Galaxy S21 5G は SCG09 という品番で au から発売されているスマホです。この Galaxy S21 5G は NTTドコモ から SC-51B という品番でも発売されています。

NTTドコモ・au各社のホームページで Galaxy S21 5G の対応周波数帯(5G/4G)を確認すると以下のような違いがあります。

5G4G(LTE)
Galaxy S21 5G SCG09 au版n28 / n77 / n78Band 1 / 3 / 18 / 28 / 42
Galaxy S21 5G SC-51B docomo版n77 / n78Band 1 / 3 / 19 / 21 / 28 / 42
(2022年3月16日調べ)

総務省の資料(各機種の対応周波数帯について(スマートフォン(4G、LTE)))にも記載されています。

SCG09 を au回線 で、SC-51B を NTTドコモ回線 でつかうのであればこの仕様でも構わないのですが、SCG09 をSIMロック解除して NTTドコモ回線 で使おうと思った場合に Band 19 / 21 の電波を掴むことができず、SC-51B はその逆で au の Band 18 の電波は掴むことができず、使う地域によっては通信速度が落ちる・繋がりにくい・繋がらないといったことが起こりえます。

Galaxy S21 5G という名称だけ見ると一見同じ機能のスマホと思いますが、対応周波数帯という大きな違いによってSIMロック解除を行なっていても制限がかかったように他社への乗り換えがスムーズに行えないということがあります。

今回は管理人の購入したことのある Galaxy S21 5G を例に挙げましたが、Xperia や他の Android の機種でも同様の事象が見られます。

iPhone についてはキャリアによる対応周波数帯の違いはありません(上記総務省の資料を参照)。

このようにキャリアから発売されているスマホ(主に Android スマホ)には対応周波数帯ロック(バンドロック・バンド縛り)というものも存在していますので、SIMロック解除しているスマホであっても使うキャリア回線によっては使いづらいという事にもなりますので注意するポイントです。

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SIMフリー?SIMロック解除?

SIMフリーやSIMロック解除という言葉があり混乱したりはしませんか?

SIMフリースマホとは、SIMロックされていないスマホのことです。例えば Apple 公式で発売されている iPhone、SONY 公式で発売されている Xperia 等があります。

機種にもよりますが、iPhone と Xperia ではSIMフリースマホと言っても対応周波数帯は違いますので、SIMフリースマホと同じように呼ばれていても対応している対応周波数帯は違います。iPhone と Xperia を例に挙げましたが他メーカーのSIMフリースマホについても同じことが言えます。

管理人
管理人

管理人もこの対応周波数帯について勉強するまではSIMフリースマホはどのキャリアでも使えるのだと勘違いしていました。メインで使っているスマホが iPhone という事もあって、そこまで気にする事もなかったのかもしれません。

一方でキャリアから発売されているスマホはSIMロックされていますのでSIMロック解除が必要です。2021年10月1日からはSIMロックしたスマホの販売を原則禁止としていますので、販売店はSIMロック解除して販売しています。

SIMロック解除されていたらSIMフリーか?と言えばそれは違います。

今回の記事では Galaxy S21 5G を例にしましたが、NTTドコモ版とau版によって対応周波数帯は違いますのでSIMロック解除を行っても他社の回線を使う際にはつながりにくい場合を考慮する必要があります。
※ Galaxy S21 5G は国内向けのSIMフリーモデルは発売されていません(2022年3月16日現在)。

このようにSIMフリースマホとSIMロック解除済みのスマホでは意味合いが異なってくる場合があります。

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総務省消費者センターに寄せられた意見

ここでは総務省の資料に記載されている意見を引用しながら管理人の思うことを記載してみます。

携帯キャリアのバンドはSIMロックを解除しても、メーカー各社のカスタマイズにより、実際につながる範囲が狭められている。 自分のキャリア以外のエリアを狭めるというバンドのカスタマイズはやめてほしい。政府がせっかく乗り換えや手数料を改善しても乗り換え先で不自由、エリアが狭いなどの不都合があっては乗り換える意味がない。総務省は、こういったことを携帯事 業者が行わないように指導してほしい。

総務省消費者センターに寄せられた意見等①

iphoneはキャリアのカスタムを許さないのでSIMロック解除すれば、どこのキャリアも電波が捕まる。Androidはキャリアオリジナルカスタム、バンド通信であり、例えばA社が繋がっても、B社の電波は繋がらない現象も起こりうる。このようにバンド通信を潰されるとSIMロック解除しても意味がないのではないか。

総務省消費者センターに寄せられた意見等①

A社の契約者だが、B社の端末を購入した場合、A社で使えるか、A社とB社の双方に確認したところ、SIMが合えば使えるということだったので、端末を購入。その後、A社ショップにてSIMロック解除の設定をしてもらったが、結果的に周波数帯(エリ ア)が合わないのか使用不可であった。

総務省消費者センターに寄せられた意見等①
管理人
管理人

総務省の資料(各機種の対応周波数帯について)や上記の意見を見ると、iPhoneでは対応周波数帯ロック(バンドロック・バンド縛り)はないのに対して、キャリアから販売されている Android では対応周波数帯ロック(バンドロック・バンド縛り)があることがわかります。

Android ではSIMロック解除しても使いづらい問題にならないように、iPhone でも Android でもスマホに固有の対応周波数帯を設定せずにユーザーに販売してほしいものです。

A社に乗り換えようと思った。確認をしたところ、回線が繋がらない場合があるかもしれない、バージョンアップしないといけないなどと言われた。各社違いがあるためとのこと。基板をかえて周波数を変えるようなことができたらいい。

総務省消費者センターに寄せられた意見等①
管理人
管理人

この対応周波数帯がキャリアによって違うのがハードウェア(部品)によるものなのかソフトウェアによるものなのか管理人はわかっていません。

ソフトウェアアップデートで周波数問題が解決可能なのであれば問題解決も早くに解決するのかな?という印象があります。

この部分は引き続き勉強していきます。

国は中古端末を勧めているが、SIMロック解除をしても、全く意味がないことがわかった。メーカに問い合わせて納得できた。 内容は、キャリアでは、「同じメーカの製品でもSIMフリーで工場出荷するわけではなく、工場を出荷する段階で各社使用の周波帯数に設定し出荷している」とのこと。そのためSIMロック解除して、かぶっている周波数帯は携帯電話会社が違っても使える場合があるが、会社が違うと周波数帯がもともと違うので使えない。せっかく国がSIMロック解除をすると決めても、現実的にかぶっていない電波はつかまない。携帯電話各社が最初から自社用に設定しているなら、SIMロック解除しても使えなくて当然。この各社で周波数帯が違うものを設定していることをどうにかしてほしい。簡単に工場の設備を変えるわけにはいかないだろうが、この状況を総務省はわかって改善していくように努めてほしい。

総務省消費者センターに寄せられた意見等②
管理人
管理人

この意見には「工場を出荷する段階で各社使用の周波帯数に設定し出荷している」と記載されているので周波数帯はソフトウェアによる制御なのかな?と思いました。

このキャリア事の設定によってキャリア版のスマホの値段がSIMフリー版と比較して高くなって販売されている要因であれば尚更、対応周波数帯ロック(バンドロック・バンド縛り)は無くしてほしいと切に願います。

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対応周波数帯ロック(バンドロック・バンド縛り)のないスマホへの期待

2021年10月1日からはSIMロック解除が原則禁止されていますので、SIMロック問題は解消していると思うと、今回話題となった対応周波数帯ロック(バンドロック・バンド縛り)についても時間の経過とともに解決に向かう事が期待されます。

もちろんすでに販売されているスマホに対してどのような解決策があるのかはわからないのですが、SIMロック・対応周波数帯という言葉を知らなくても、今使っているスマホをそのまま、ユーザーがどのキャリアの回線(SIM)を自由に選べる乗り換えMNP時代が来ると優しい世界かなと思ったり。

引き続き、キャリアのスマホ製造・販売の仕方と総務省の指導について動向を見守りながら、管理人はマイペースにA社で販売されたスマホにB社のSIMを挿入して回線が繋がるかチェックしたいと思います(キャリア各社の動作端末のチェックの確認と自己責任で😆)。

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